Ayumu Nagamatsu・Chih-Yu Chen《dialog() 2025》

Ayumu Nagamatsu・Chih-Yu Chen《dialog() 2025》

渋谷PARCOが2026年3月13日から22日にかけて開催した新企画「PERSON」で、KEY VISUALに2025年にNEORT++で開催されたグループ展「Silver Trail -dialog() spinoff-」の作品《dialog() 2025》が起用された。Ayumu NagamatsuとChih-Yu Chenという、2024年のアジア巡回展「dialog()」にともに参加したアーティストが、GitHub上で共同制作した本作は、dialog()の精神を受け継ぐスピンオフ企画として生まれたものである。

「PERSON」について

渋谷PARCOは、《人》を起点とした新企画「SHIBUYA PARCO "PERSON"」を2026年3月13日(金)から22日(日)までの10日間開催した。人物やコミュニティ、人が創り出すものなど、さまざまな視点から《人》に光を当て、イベントやインタビューを通じて深掘りする企画である。館内BGMには坂本龍一の楽曲が選ばれ、The Estate of Ryuichi Sakamotoが選出したセレクターとして、宇川直宏が3月分、TOWA TEIが4月分のプレイリストを制作した。これと連動し、3月16日にはSUPER DOMMUNEにて坂本龍一を特集した「PERSON SPECIAL PROGRAM」が放送された。

dialog()から、Silver Trail、そしてPERSONへ

PERSONのKEY VISUALに起用されたのは、2025年7月にNEORT++(東京・馬喰町)で開催されたグループ展「Silver Trail -dialog() spinoff-」の作品である。この作品が生まれるまでには、もう一段さかのぼる経緯がある。2024年、東京・台北・ソウル・北京の4都市を巡るジェネラティブアート展「dialog()」が開催された。各都市から集まった総勢40組のアーティストがアルゴリズムによる表現の可能性を探る展覧会で、東京会場はNEORTとJGAFが、台北会場はVolume DAOが運営を担った。Ayumu Nagamatsu(東京)とChih-Yu Chen(台北)は、ともにこのdialog()に参加したアーティストである。翌2025年、二人はdialog()の精神を引き継ぐスピンオフとして、日台1名ずつによる共同制作展「Silver Trail」をNEORT++で実施した。そこで生まれた作品《dialog() 2025》が、2026年のPERSONでKEY VISUALとして選ばれている。一つの巡回展から始まった対話が、NEORT++での共同制作を経て、渋谷の街角に姿を現したことになる。

Silver Trailの2人

「Silver Trail -dialog() spinoff-」に参加したのは、現実のシミュレーションと詩的表現の狭間にある流動的な関係性をアルゴリズムで探求する台湾のジェネラティブアーティスト、Chih-Yu Chen(通称CYC)と、プログラミングを用いた生成的表現の実践と理論的考察の両方に取り組んできた日本のジェネラティブアーティスト、Ayumu Nagamatsuの2名である。異なる背景を持つ二人が対話を重ね、互いの創造性を刺激し合うプロセスが、この展示の核となった。

GitHub上で重ねた日々の対話

二人の共同制作は、GitHub上のリポジトリ「Dialogue2025」で進められた。制作は2025年6月10日に始まり、p5.jsとシェーダー(uniform.frag / uniform.vert)で描かれるビジュアルを軸に、コメントやコミットメッセージを通じてコードの記述を超えたやり取りを重ねた。リポジトリに掲げられたルールは、互いが書いたコードを自由に修正・削除できる「完全な自由」、1日1回のコミットを自らに課す「1日1回」、コミットメッセージや「dialogue.md」に記した言葉のやり取りそのものも作品の一部とする「メッセージも作品」の3点。どれほど小さな変更でも価値があるとし、日々の進展を絶やさないことが目指された。この日々の記録は、データを手描きの図で可視化する書籍『Dear Data』と、前年のdialog()展での経験からインスピレーションを得たという。コードが更新されていく過程と並行して積み重ねられた言葉のやり取りは、作品《dialog() 2025》が完成形に至るまでの創造的な軌跡として、GitHub上に可視化されている。

Volume DAOとの協働、そして「Silver Trail」という名前

本展は、台湾のクリエイターコレクティブVolume DAOと、NEORT++がこれまで培ってきた協働関係を一歩進めるものでもある。Volume DAOは2021年末に台湾で設立された、クリエイター・キュレーター・コレクターによるアートNFTグループで、Web2とWeb3、分散型ネットワークとアート、仮想世界と現実世界を橋渡しする活動を行ってきた。dialog()というアジア発のネットワークから生まれた本展について、公式サイトでは「地理的・文化的距離を超えたデジタルアートを共創する新たなモデルケースを提示する」と説明されている。タイトルの「Silver Trail」は、月の光に照らされた道をイメージしたもので、国境を超えたアーティストたちの、穏やかで、しかし確かな対話と創作活動が続いていくことを願って名付けられた。

Artists

永松歩

ジェネレーティブアート、データドリブンアート、ビジュアルミュージックなどのスタイルや方法論、歴史の交差領域への関心から作品を制作。フリーランスのプログラマー・アーティストとしてリアルタイム・非リアルタイムの作品制作にたずさわり、複数のデジタルソフトウェアに精通する。また、美術系大学非常勤講師としてワークショップも積極的に開催。
https://twitter.com/ayumu_naga

Chih-Yu Chen(CYC)

台湾を拠点とするデジタルアーティスト。計算アルゴリズムと確率的変数を駆使し、人間の生活体験をデジタル空間内で再構築することを試みている。その創作活動はジェネラティブアートからインタラクティブデザインまで多岐にわたり、テクノロジーと人間性の接点を探求。現在は特に、現実世界のシミュレーションと詩的な表現言語との間に生まれる動的な関係性に焦点を当て、アルゴリズムによる偶然性が如何にして人間の感情や記憶を呼び起こすかを研究している。
https://x.com/chihyu_chen_

開示

本記事はNEORTの公開情報と社内記録に基づき、AIの下書きを編集部が構成・加筆したものです。

Space渋谷PARCO
期間
2026.3.12 15:0:0
-
2026.3.21 15:0:0

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